聖堂内の主な作品
推奨されるルートは右側廊から始まり、ピエル・フランチェスコ・フォスキ、ヤコポ・サンソヴィーノ、ジョヴァンニ・バラッタなどの芸術家による知識と精神性に浸ることができます。絵画、大理石の装飾、見事な技巧の浮き彫りの祭壇が交互に配置され、全行程を通して私たちを楽しませてくれます。右翼廊に進むと古典的な建築様式に従ってそれぞれの短辺に2つずつ、長辺に4つ配置された8つの祭壇が見えてきます。その中でひときわ目を引くのが、ネルリ礼拝堂にある作品です。フィリッピーノ・リッピによるネルリの祭壇画(聖母子と聖ヨハネ、マルティヌス、アレッサンドリアのカタリナ)は、サン・フレディアーノ歴史地区の景色が描かれており、聖堂内で最も有名な作品の1つであることは間違いありません。さらに進むとバジリカの中で最も壮大な祭壇の1つであるフレスコバルディ、チーニ、ダイネッリ・ダ・バニャーノ祭壇が現れます。その内部には、1577年に署名されたアレッサンドロ・アッローリによるキリストと姦淫の女の絵と、プレデッラにダ・バニャーノ家の肖像画があります。祭壇の前部装飾は16世紀のもので、上部のステンドグラスは15世紀末のものです。左上には18世紀のコレット(内陣内の小部屋)があり、この小窓からフレスコバルディ侯爵家は教会に隣接する私邸から人目を気にすることなく典礼に参列することができました。左翼廊にはコルビネッリ礼拝堂があり、建築と彫刻の融合によるアンドレア・サンソヴィーノの洗練された技術が見られます。3つのニッチの間の燭台で飾られたエレガントな付柱は、ローマの凱旋門を思い起こさせます。中央のニッチには、扉に復活したキリストの浮き彫りが施されたエディクラ型の聖櫃があります。側面のニッチには、聖マタイと聖ヤコブの像があり、その上には大天使ガブリエルと受胎告知の聖母のトンドがあります。ミケーレ・ディ・リドルフォ・デル・ギルランダイオ、タッデーオ・ランディーニからピエル・フランチェスコ・フォスキまでの作品を収める左側廊で聖堂内の経路を終えます。また、サント・スピリトの複合歴史建造物には、聖アウグスチノ修道会博物館のスペースもあり、その入り口はオルガンの下にあり、その神聖な旋律は聖堂の暗示的な空間に広がり、聖具室の前室に流れ込みます。
サント・スピリトアウグスチノ修道会博物館
聖アウグスチノ会の展示ルートは、1491年にアンドレア・サンソヴィーノによって制作された美しい木造の格天井がある玄関ホール(前室)から始まります。ホール(前室)に入ると、聖具室が垣間見えます。内部を一瞥するだけで、心と精神を安らぎで満たすシンプルな建築に魅入られます。八角形の間取り、ピエトラ・セレーナ(砂岩)と漆喰の装飾は、建築家ジュリアーノ・ダ・サンガッロの才能を反映しています。ルネッサンス様式は、訪問者が小さな部屋にいるにもかかわらず、空間の認識を広げ、壁が近くにあるという狭苦しさの感覚は著しく減少します。八角形を支える柱と半柱は、観察者を退屈させることなく、常に変わるシーンで飾られるコリント式の柱頭が刺激的な驚きをもたらします。ここでサント・スピリト複合歴史施設が誇る作品の一つに直面します。若きミケランジェロによる「磔刑木像」は、殉教と死のドラマの前では、むしろ弱々しく無防備な構図であるにもかかわらず、聖具室内に配置されたことで、まるで建造物そのものの一部であるかのような荘厳さと華麗さを醸し出しています。キリストが殉教の苦しさに悶えるのではなく、あらゆる束縛から解き放たれ、まるで幻影のように聖具室の中央に半分の高さで置かれ、キリストを信じる人々と対話する準備ができているかのようです。
最後に、展示ルートは死者の回廊に続きます。壁にびっしりと埋め込まれた多くの墓碑からそう呼ばれています。正方形の構造で、各辺には七つの丸みを帯びたアーチがあり、大きな四角柱に支えられています。これらの柱は上階にまで続き、窓を覆うレセーヌ(半柱)として続いています。しかし、この場所の美しさは目に見えるものだけにとどまりません。ある時点で、目に見えないものが心に広がり、人はそれと孤独を解消する無限の関係を発見します。視覚だけでは、目の前にある神聖な場所を理解するのに十分ではありません。肉体と魂はこの時を超えた環境に浸るために解放される必要があります。魂はここで安らぎを求め、日常の生活の束縛から離れた瞬間を見つけようとします。
非営利団体アミーチ・ディ・サント・スピリト (Amici di Santo Spirito) の支援により、聖堂への入場は無料です が、
博物館エリアへは 2 ユーロの入場料が必要です 。